逆流性食道炎
これらの症状に該当する方は、逆流性食道炎の可能性が高いです。また、逆流性食道炎以外にも、胃がんやその他疾患に罹患している可能性もあります。これらの症状がありながらも、1年以内に内視鏡検査を受けていない方は、必ず専門医による内視鏡検査を受けるようにしましょう。
逆流性食道炎について
通常は、胃から食道へ逆流しないように、胃と食道の間は一定の圧力で閉まっています。何らかの原因で胃酸が食道へ逆流し、食道粘膜に炎症を起こしてしまうのが「逆流性食道炎」です。
- 逆流性食道炎の原因
- 逆流性食道炎とは、「逆流した胃酸が食道に炎症を起こしている状態」のことを指します。
胃酸が逆流する原因として
・胃酸の過剰
・胃酸逆流防止機能の異常
・胃・食道の動きの異常
が挙げられます。 この中でも、特に「胃酸の過剰」は、私たちの生活習慣が影響します。
暴飲暴食や人間関係、カフェイン過剰(緑茶、紅茶、ウーロン茶、コーヒー)、寝不足などによるストレスで胃酸が過剰に分泌されると「逆流炎食道炎」という病気になります。
- その症状、本当に逆流性食道炎ですか?
- 現在の症状は何の疾患が原因なのか、それを症状のみで見極めるのは至難の技です。自分では逆流性食道炎だと思っていても、実は胃がん・食道がんだったということは十分に起こり得ます。
これらを正確に把握するためには、内視鏡検査は欠かせません。内視鏡検査で原因を突き止めることで、「自分は何の病気なんだろう、、、」という不安を解消することは非常に重要です。
原因をしっかりと把握するためにも、専門医による内視鏡検査を受けるようにしましょう。
- 逆流性食道炎の治療
- 「逆流性食道炎」は、胃酸の量が増えることが主な原因とされています。 そのため、治療は胃酸の量を減らすことが第一となります。胃酸を減らす効果がある「プロトンポンプ阻害薬」という薬を1日1回服用することで、大半の症状は我慢できる程度となります。 ですが、プロトンポンプ阻害剤を飲むだけでは「逆流性食道炎」の治療としては不十分です。逆流性食道炎の症状を改善するためには生活習慣を改善する必要もあります。患者さんによっては以下の注意事項を守るだけで、逆流性食道炎の症状が改善することもあります。
胃酸を増やさない食生活とは
・薄味、あっさり、腹八分。
・寝る前2時間は食べない。
・夜にたくさん食べない。夜に脂っこいものは控える。
・カフェイン控え目。緑茶、紅茶、ウーロン茶、コーヒーは症状を悪化させます。
その他に・・・
・酢の物、果汁、炭酸控え目。(食道の知覚過敏を悪化させます)
・あんこ、さつまいも、かぼちゃ、チョコレートは胃のものを逆流させやすくします。
生活習慣でおすすめなこと
・食前、空腹時の水分摂取(ジュース、お茶、スポーツドリンクなどは不可。お水)
・枕を上げる
・筋肉を動かさないと胃腸も動きません。適度な運動を。
また、食道や喉の知覚過敏を抑えるために、果汁、酢の物、炭酸など酸味の効いたものを控えることや、消化管の運動を整えるために、食前や空腹時に水(お茶やジュースではなくお水)を飲むことも有効な場合があります。
明け方に口が苦くなるなどの症状がある方は、枕をあげることもお勧めです。
また、体を動かさないと胃腸もきちんと動かないため、運動不足の心当たりのある方は、軽い運動で症状が改善されることもあります。
- 逆流性食道炎と内視鏡検査
- 当院では、内視鏡検査に力を入れております。苦しくない上部消化管内視鏡検査(通称胃カメラ)、痛みの少ない大腸内視鏡検査を提供できるよう心掛けており、検査は「日本内視鏡学会専門医」である院長が担当します。 当院では、月曜日から土曜日まで毎日4,5件の上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)を行っていますが、皆さん普通に受けて、普通にお帰りになられております。胃がん、食道がんなどへの病気の不安がストレスとなり、胃酸が増えてなかなか症状が治らないことは多々あるため、不安を解消するためにも、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)は必要です。 また、逆流性食道炎と思いこみ、検査を受けずに薬を飲み続けて後から胃がんが見つかるといったこともあります。逆流性食道炎の症状があるけれども、胃カメラ検査を受けたことがないという方は、是非検査を受けることをお勧めします。
- 逆流性食道炎の方は当院へ
- 上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)を受けたことが無い方にとっては、検査を受けることに不安はあるでしょう。ですが、当院には豊富な過去の実績があり、実際に内視鏡検査を受けられた方のほとんどは、検査後に笑顔でお帰りになられます。
また、当院は患者様のことを第一に優先して考え、不必要な内視鏡検査は実施しなくて済むよう、丁寧に事前の診察を行います。その結果、患者様と相談しながら、検査が必要であれば検査をお勧めしますし、必要でなければ検査を無理に提案することは決してありません。
「本当に逆流性食道炎だけ?・・・」、「検査は受けたいけど、怖くて受けられない・・・」、そんな方は是非一度、お気軽に当院にご相談下さい。